2012年7月26日木曜日

活動報告(7月・移民)


 こんにちは。〈移民〉分科会参加者の森泉です。この一ヶ月の私たち移民分科会の活動について報告いたします。
 7月も先月に引き続き、週に一度のペースで分科会ミーティングを行ってきました。この1ヶ月は主に、セッション中に扱うテーマを決定するための話し合いが続きました。
 629日、76日の2回のミーティングでは、それまでに参加者が挙げたトピックを使って、それぞれのトピックにつき30分程度の模擬ディスカッションを行いました。普段の移民分科会のミーティングは日本語で行いますが、ここでは英語でも議論をしました。実際のセッションであれば少なくとも1日~数日間の時間をかけるであろうトピックを30分で議論することには限界も感じましたが、議論を通じて参加者各自の興味関心や価値観が垣間見えたように思いました。この模擬ディスカッションや、全体ミーティングでアラムナイの方々からいただいたアドバイスを踏まえつつ、前回720日のミーティングで以下のようなテーマを決定しました。

①国家のあり方と移民
 日中は、どのような国であるべきか、移民に対して国家はどのように対応するべきか、という比較的大きな枠のテーマです。現状の国民国家(nation-state、日本=民族的にある程度均質的な日本人によってなる国家という考え)は現代の、人々が国境を越えて行き来し活動する社会においても成立しつづけるものなのか、維持し続けるべき・維持しうるものなのか、という疑問から、現代のグローバル社会においてあるべき国家のあり方について意見をぶつけ合おう、というテーマです。
 抽象論、あまりに漠然とした議論になってしまわないよう、このテーマのもとで、教育、ビザ・入国管理、社会保障、国籍などの具体的な場面での私たちが考える国家のとるべき姿勢を探ることになりました。具体的にどのトピックを選択するかはこれから検討しますが、個別のトピックでの議論を通じて現在の日本・中国の移民に対する政策の本質・矛盾なども見えてくるかもしれません。

②移民と労働問題
 ①ではかなり幅広いテーマを設定しましたが、2つ目のテーマは、国家のあり方というテーマの一部でもあり、なおかつ企業と移民労働者の関係のような必ずしも国家のあり方のみで語ることのできない側面ももつ労働問題を選びました。①のテーマではあくまで私たち参加者が自らの価値観に基づいて考える国家のあるべき姿を語ることが議論の主軸になると思いますが、このテーマでは、実際に日本や中国が抱える移民の労働に関する問題を具体的に取り上げ、勉強をしながら議論ができればと考えています。

③グローバル人材
 以上2つのテーマに加え、特にエリート層の移民を対象とした議論もしてみたい、という意見がでています。

 今後は、それぞれのテーマのなかで具体的に扱うトピックや問いを設定すると同時に、それぞれのテーマ、問いについての勉強を進める予定です。また、移民研究などを専門とされている先生にアドバイスをいただいたり、セッション中のフィールドワークの内容を考えたり、といった活動も予定しています。

以上をもって7月の活動報告とさせていただきます。今後とも応援よろしくお願いいたします。

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