2012年9月10日月曜日

活動報告(9月・幸福と発展)


いよいよ北京での議論まで残り1週間を切りました。
この10月8日(祝)に東大駒場キャンパスで行われます議論の最終報告会へぜひご来場下さい!

今回は、「幸福と発展」の活動について分科会メンバーの武井が報告いたします。


幸福と発展分科会は、移民分科会と共同で829日に勉強会を行いました。
内容は、
NHKスペシャル「激流中国―病人大行列」の鑑賞とその内容に関する意見交換
②中国の戸籍制度に関する発表
の二つでした。

激流中国のシリーズは、北京オリンピックの開催に合わせてNHK2008年に作成したドキュメンタリーです。中国の医療保険制度に関する番組ですが、自分が戸籍制度に関心を持ったきっかけとなり、戸籍制度と深く関わっているということから選びました。地方で満足な医療を受けることができず、また保険制度が機能していないために医療に苦しむ親子と、より利益を追求しようと富裕者層向けの医療サービスを充実させる北京の同仁病院とが対照的に描かれていました。

後半の戸籍制度の関する発表では、1949年の中華人民共和国成立から現在に至るまでの戸籍制度の変遷を大きく三つの時期に分けて説明し、その特徴や中国の経済成長との関わり(特に第125カ年計画との関連)を考察しました。また、戸籍制度改革に取り組む都市のケーススタディーも紹介しました。発表後に意見共有を行ったのですが、戸籍制度は中国の社会保障を考える上で非常に重要であること、また、経済成長の足かせとなっていることなどを話しました。


また、819日の全体ミーティングでOBOGの方々より多くのフィードバックを頂きました。中でも印象的だったのは、①論点となる部分を明確にした方が良いというのと、②全体を通して何を得たいかが見えないというものでした。

まず、前の点に関してですが、各アジェンダの内容はある程度固まってきたのですが、実際の議論がどのように進むのか、また、どの部分で東大側と北京大側が対立しそうなのかという、大きな議論の流れを掴みきれていないとのご指摘を受けました。解決策としては、実際に東大側で模擬議論を行ってみて、議論の行方や可能性を探ってみるのと、議論のベースとなる幸福に関する資料を北京側と共有するべきではないかとの建設的な意見を頂きました。

後者に関しては、各々のトピックの勉強にフォーカスしすぎたため、逆に全体を通して何を得たいかというマクロな視点が欠けているとのご指摘でした。この部分が欠けていると、議論からどれだけ何を得ることが出来たのかが不明瞭になってしまうのではないかというもので、これも分科会のメンバーでもう一度これから共有を進めて行ければと思います。

京論壇の本番セッション開始まで一週間近くとなりましたが、残りの時間もしっかりと準備をして北京大生との議論に備えたいと思います。

武井

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